テーマ:2015年3月以前のブログ

 

コラムに関するご意見はこちらへ→
9月25日号(第234号)

 身近なビジネス 
「フィットした自己表現」

 買い物をするため新宿を歩いていたら、人だかりができていました。つられて覗くと、ネクタイを締めたサラリーマン風のお兄さんがマイクで上手なラップを歌っています。よく聞くとメガネの宣伝です。メガネスーパー新宿中央東口店の前でしばらく聞き入っていたやじうまの何人かは、お店の中に入っていきました。派手な新宿でどちらかというと目立たないメガネ屋さんの巧みな宣伝です。
 「物の始まりが一ならば、国の始まりは大和の国、島の始まりが淡路島ときた・・・」寅さんやガマの油売りに代表されるような、粋な口上でお客さんを集め買う気にさせる商売のやり方は啖呵(たんか)バイと呼ばれ、子供の頃までは時々街角で見かける事がありました。うさんくささがある一方、ある種の暖かみを感じさせる商売のやり方でした。メガネスーパーは上戸綾プロデュースの自社製品を出すなどブランド作りにも取り組んでいますが、廉価メガネチェーンのイメージが抜けません。そういった意味では新しいラップによる古い啖呵バイは、廉価というイメージを親しみや信頼に変える巧みな役割を果たしているようです。
 啖呵バイの特徴の一つは、店の中でなく香具師(やし)が路上で行う点です。店という自分のテリトリーの中ではなく、多くの人が共通のテリトリーとする町中で自分の弱み強みを表出することが、赤の他人にある種の親しみを生むのでしょう。店からはみ出してワゴンや商品を路上に陳列している店は、ブランドにたよらず繁盛している店であることが多いのもうなずけます。
 もう一つは、論理的に損得を計算しがちなものの売り買いに、商品そのものの説明だけでなく、リズムやメロディといった感性を刺激する表現をつけ加える点です。普通、理性的になればなるほど商品の性能や値段が気になるものです。感性を刺激する表現は、そのような商品の細部ではなく売り手自体の暖かみや親しみを伝えます。携帯でのメールで、友達や家族へは絵文字入りのメールを自然に送ってしまうのはある種の親しみを伝えるためです。学校の先生へは、文字だけのメールを送るのに、もし、彼女から絵文字なしのメールを受け取ると、「あれ、怒ってるのかな?」と不安になったりしませんか。
 きどらず、甘えず、状況にフィットした自己表現ができると、ビジネスでも人間関係でも今まで以上の円滑さを生み出せます。10数年前、ロサンゼルスの銀行に管理職として赴任した友人は英語もできず、現地のスタッフになかなかとけ込めず苦労したそうです。日本人管理職がいつも固い訓話をする朝礼で、思い切って当時はやり出したラップでスピーチをしたことが、彼らが心を開くアイスブレーカーになったそうです。あとで支店長にひどく怒られたそうですが。    (岩崎)


 パソコンで遊ぼう 
「プレステ3大幅値下げ」

 ソニー・コンピュータエンタテインメントの久夛良木健社長は、11月11日に発売開始を予定しているソニーの新世代ゲーム機「プレイステーション3」の発売価格を大幅に値下げすると発表しました。当初ハードディスク容量20MBの廉価版価格は6万2790円(税込み)と告知されていたものが4万9980円と1万2810円も値下げされたことになります。
 プレステ3は、ゲーム機であると共に次世代DVD規格であるBlu-ray Discの再生機という側面も持っていて、この値下げは、ゲーム機とし競合するマイクロソフト社のXbox 360に、次世代DVDとして競合するHD DVDを取り付けた価格を大幅に下回る戦略的な価格設定になっています。
 また、今回の発表でもう一つ注目するポイントは、上位機種にしか設定されていなかった「HDMI端子」を全機種に標準搭載すると発表したことです。HDMI端子とは、家庭向けAV機器用の映像・音声接続端子の規格ですが、知っている人は少ないと思います。
 テレビにビデオやDVDを接続する端子として最も普及しているものは黄、白、赤の3本のケーブルで接続するRCA端子でしょう。ちょっと高級なものは「S端子」と呼ばれる映像接続端子もあります。薄型テレビやハイビジョン対応テレビに付けられている「D端子」は、多くの人はデジタルのDと思っていると思いますが、実は端子の形がDに似ていることから名付けられたもので信号はアナログなのです。そのためこれらの端子を使って違法なコピーが行われる可能性が否定できません。
 著作権保護、コピー禁止の点からハリウッドからの要求で生まれたのがHDMI端子なのです。この端子は映像と音声が1本の線でつながれる完全なデジタル接続で違法コピー防止のための様々な仕組みが施されていて、Blu-ray DiscやHD DVDで展開されるハイビジョン映像ソフトの著作権を保護するための端子なのです。
 それにしてもプレステ3はソニーと東芝の複雑微妙な関係によって構成されています。心臓部である超小型演算処理装置(MPU)はソニー、東芝の共同開発によるパソコン用の10倍以上の超高性能版。ところが次世代DVDでは東芝陣営のHD DVDとガチンコ勝負のBlu-ray Discなのです。パソコン用リチュウムイオン電池の不良によって数百億円のリコール問題などもあって失敗が許されないソニー、プレステ3は成功できる?  (田村)



 今週の話題 
「安部晋三、自民総裁に」
 
 9月20日、自民党総裁選で安倍晋三官房長官が第21代総裁に選出された。党所属国会議員票(403票)及び地方党員票(300票)のうち、464票、66%の票を獲得した。26日に召集される臨時国会の衆参両院本会議で安倍氏は、小泉純一郎首相の後継となる第90代首相に指名され、同日中に新内閣を発足させることになる。
 世間では、7割を超える得票を予想する声もある中、圧勝とは言わないまでも、小泉前総裁就任時同様、大勝といえよう。  
 安倍氏は、祖父に、あの「昭和の妖怪」と呼ばれた岸信介元首相を、父に安倍晋太郎元外相をもつ政界のサラブレッド。また、小泉政権下で北朝鮮による日本人拉致問題に毅然とした対応で取り組み、被害者の信頼を得るなど、国民的な支持を広げてきたことは周知の通りである。昨今、政治に深く関心を抱く大学生は、あまり多くはないと思うが、この程度は知っていたいものだ。
 日本の首相は誰かと聞かれて、「小泉純一郎」(26日に前首相となる)、「安倍晋三」(26日に新首相となる)という名前ぐらいは、最低限すぐに出てきて欲しい。  
 最近、政治もタレントと同じように、人気投票になったと言われる。もちろん、日本の将来ビジョンやその実現に向けての具体的政策は重要であるが、国民に政治家としてどういうイメージを与えるかという広報戦略が重要性を増している。  
 特に、小泉純一郎、安倍晋三両氏を自民党総裁に押し上げた力は、国民の支持であり、その国民に対する「わかりやすさ」、「実行力」などの表現、すなわち、広く言えば、綿密なイメージ戦略を欠いては、その人気の高さはあり得ないと言ってもよいのではないか。  自民党の歴史的勝利に終わった2005年9月の総選挙以来、自民党の広報戦略を担うコミュニケーション戦略チームの役割は大きかったと思われる。その戦略チームのリーダーであった世耕弘茂参議院議員の著書「プロフェッショナル広報戦略」は、企業の広報戦略を考える人にとっても、とても有用である。  
 彼はその著書の中で、「目標達成には、経営方針や戦略と連動した一貫性のある広報戦略が不可欠である。また、戦略的広報の中心的な役割は、組織全体、組織と社会とのコミュニケーションである。」と言っている。当書に書かれた「訴えはシンプルにわかりやすく」、「遊説先はデータ重視で決める」、「自分のセールスポイントを自覚する(会社に例えると、自社分析)」、「ライバルを研究する(会社に例えると、競合分析)」などは、まさに、企業の商品開発、広告戦略におけるマーケティングそのものである。
 記者会見でつけるネクタイひとつにしても、目標達成のための一貫した広報戦略を背景に選択されている。    (中畑)

 


戻 る


テーマ:2015年3月以前のブログ

 

コラムに関するご意見はこちらへ→
9月18日号(第233号)

 身近なビジネス 
「またまた自動車の話」

 たまたまテレビを見ていたら、北陸地方のソフトウェアを開発する会社が自動車のリース業を始めるというニュースを流していました。  
 また随分異なる事業分野に進出するものだと思われますが、ソフトウェアを開発する仕事を通して学生にアンケート調査を行ったところ、「移動手段として自動車を使いたいのだがお金が無い」というニーズに気づいたそうです。
 そこで解体寸前(と言っても使用期間7年から10年くらい)の自動車を買い取りリースすることにしたのです。月のリース料は、19,800円(もちろん整備費、車検費、税金込み)ということですから学生にも十分手が届きます。7年以上経過した自動車は、中古市場でも相手にされず、解体か発展途上国向け輸出しか行く末が無かったようです。ところがどっこい日本国内にもニッチ市場があったということです。
 今年の3月にオーストラリアに行った時に聞いた話ですが、オーストラリアでは、日本の自動車は、他の国の自動車とは異なり、10年までは新古車扱いで中古価格が落ちないといわれました。国産自動車は性能が良いので7年くらいの使用ではびくともしません。リサイクルが声高く叫ばれている昨今、こういった市場がどんどん拡大することを望んでいます。    (田ノ上)


 パソコンで遊ぼう 
「修理?買い替え?」

 パソコンの価格は年々下がり、最近では6万円台のノートパソコンが新聞広告に掲載されています。しかし、故障したパソコンの修理に必要な費用はあまり変わっていないようです。先日、保障期間(1年)をわずかに過ぎたパソコンが故障したので修理見積もりを依頼したところ6万円を越える金額の回答があり、修理すべきなのか買い替えるべきなのか迷ってしまいました。パソコンに限らず多くの家電製品では、主要部品を交換して修理するのか、新しい製品を購入するのかの選択が難しい時代です。メーカ各社は、部品・製品の製造を人件費の安い海外で行い、大量生産することで競合メーカとの価格差をつける努力を続けていますが、修理については日本国内で行わざるを得ません。このため、故障の診断・修理・確認といった直接作業に係わる人件費が高く、修理部品についても管理費用を上乗せした割高な価格が設定されています。この結果、高い修理代をはらうぐらいなら新しく買い替えようという気持ちになってしまう消費者が多いのではないでしょうか。
 一方、限られた資源を保全し、地球環境を守っていこうというエコロジーの流れの中では、使えるものは修理して再利用することも必要でしょう。「賢い消費者」としてどのように行動すれば良いのか・・・。ちょっと考えてしまいました。    (妹尾)



 今週の話題 
「松井秀喜の復帰」
 
 ニューヨーク・ヤンキースの松井秀喜が復帰後、すぐに4安打やホームランを打つなど大活躍しています。一試合に4安打は、松井選手にとっても珍しいことですが、松井はなぜ大活躍出来たのでしょうか。リハビリをしている間の悔しさや辛さを、復帰戦に込めたのでしょうか。  
 松井自身は、復帰直前インタビューで語っています。『リハビリは普段の野球やゲームと一緒でした。リハビリもそうでしたが、自分のやれることをやるというのは何にでも通じることなんです。』『メジャー復帰第1戦は普段通りの気持でプレーできると思います。逆に、そういう気持を持っていなければ、駄目だと思います。そういう気持になって初めてグラウンドに戻れると、自分はずっと思っていました。』  
 平常心の重要性は、スポーツをやる多くの人が理解しています。チームプレーにおける平常心の根本とは、「チームの勝利のためにプレーすること」です。松井の『やれること』の対象は「チーム」であり、『普段どおりの気持ち』とは、リハビリの期間も通してチームと共にあり、チームのために自分がいると言う気持ちだと推測します。  
 松井選手は、実際に試合に出ていないと言う肉体的なブランクはありました。しかし、「チームのために」と言う精神面においては、全くブランクがなかったと言うことが分かります。これが松井選手の活躍の秘訣なのです。  
 今年のヤンキースは好調であり、プレーオフ進出は間違いありません。昨シーズンは、松井選手がブレーキとなりましたが、今季のプレーオフ、ワールドシリーズでは活躍が期待出来そうです。   (林)

 


戻 る


テーマ:2015年3月以前のブログ

 

コラムに関するご意見はこちらへ→
9月11日号(第232号)

 身近なビジネス 
「ことばにできない」

 10月から3年生はいよいよ就職準備に入ります。エントリーシートの書き方や自己アピールの書き方といったことを練習します。文章が得意で割合すらすら書ける学生もいますが、文章が苦手な学生だと「書くことがない」といってなかなか文章が出てきません。
 しかし、学生と対話をしてうまく聞きだしてやると、学生は結構自分の意見を話せたりします。書くことがないのではなくて、何をどう書いたらよいか書く練習が不足しているから書けないのです。
 文章を読み書きするのは時間がかかるので、会話ですませてしまい、文章を書く機会が減っているように思います。携帯メールは使っているかもしれませんが、切り貼りで簡単に文章を作るので、かえって文章が書けなくなるように思います。切り貼りで人のことば(あるいは自分が以前使ったことば)を借用していると、ことばが出てこず、自分で文章を書けなくなってしまいます。
 就職しても提案書、報告書、礼状など文章を書く機会は少なくありません。社会人になればひな形や過去の文章を参考に効率的に文章を作ることも多いのですが、それも自分のことばで文章を書く力がないとおかしな文章になってしまいます。文章を書く力は一生の財産です。
 ビジネス企画学科では、自分で考えたことを文章にする機会が多くあります。学生諸君は課題に真摯に取り組んで文章を書く力をぜひ身につけてほしいと思います。  (村橋)


 パソコンで遊ぼう 
「就職状況」

 昨年以来、日本経済は本格的回復基調に入り、雇用情勢は一転して人材不足の様相を呈し、企業の人材確保が深刻化してきた中で、本年度の新卒者に対する就職環境も、より改善方向にあるようです。  
 有効求人倍率全国一の愛知県では1.96倍(全国平均で1.08倍)と1992年の好調時とほぼ同じ水準まで回復してきているようですが、そのような環境下にあって本年度の求人活動は例年になく長引く状況にあります。先日、名古屋国際会議場で企業と学校との交流会が開催されましたが、そのときに求人枠が充足できていない企業が70%以上もあり、就職戦線終盤のこの時期においてまだ懸命に採用活動おこなわれている実態が浮き彫りになり、求職者優位の状況に就職担当者としては大変喜ばしい限りです。 とはいえ単に受給関係の論理では片づけられないのが就職でしょう。いくら人材不足とはいえ、“応募者すべてを採用する”というわけにはいきません。やはり企業は利潤追求が最大の目的ですが、それを実現する上で、人間、とりわけ人材の果す役割が最も重要なことに異論のないところです。このため企業は採用する社員がどれだけ会社に役立ち、より大きな利潤をもたらしてくれるかをあらゆる観点から必死に見極めようとしています。  
 たとえ人手不足になろうとも企業としては不適格者を曲げてでも採用することはあり得ないことです。  
 先日、インターンシップ引き受け先のIT企業を学生といっしょに挨拶訪問してきました。経営者から話を伺う中で、中小企業が重視する人材を採用する基準は「知識・能力」に非ず、何よりも「元気・やる気・根気」といった人間性優先に変わりつつあることを実感させられ、今後の就職指導に生かすべきと痛感しているところです。     (大山)



 今週の話題 
「冥王星が惑星から除外」
 
 昔から惑星は9個あり、太陽に近い順に「水金地火木土天海冥」と教えられ、天文学の常識になっていました。ところがプラハで開かれた国際天文学連合の総会で、太陽系惑星9個から一番外側の冥王星を除外し、水星から海王星までの8個とする定義の決議案を、出席者の賛成多数で可決しました。  
 従来は惑星の厳密な定義はありませんでしたが、今回太陽系の惑星の定義が次の3っの条件を満たすものと定められました。①太陽の周りを回り、②十分大きな質量を持つので、自己重力が個体に働く他の種々の力を上回って重力平衡形状(ほとんど球形の形)を有し、③その軌道近くでは他の天体を掃き散らしてしまい、それだけが際立って目立つようになった天体。  
 これにより1930年の発見以来、惑星とされてきた冥王星が③の条件を満たさず、太陽系の惑星から除外されました。そもそも冥王星が惑星であるかどうかは最近始まった問題ではなく、発見直後からいろいろ議論があったところです。それは、他の惑星と異なる点がいくつもあったからです。他の惑星がほとんど同一平面上でほぼ円軌道を描いているのに対し、冥王星は17度も傾いた軌道を持ち、円軌道からのずれも大きく、軌道の一部は海王星軌道の内側まで入り込んでいます。又、望遠鏡など天体観測技術が進歩し、冥王星が発見当時の想像とは異なり、月よりも小さいことが判明。さらに冥王星よりも大きな天体も見つかり、惑星の数を9個から12個に増やす案が最初に提案され、反対意見が続出して、最終案として冥王星の惑星除外が決定されました。  
 天文学者の多数決によって慣れ親しんだ「常識」が、変わることに違和感を覚えましたが、科学の進歩とは「天動説」が「地動説」に変わったように、常識を覆すことにあるかもしれません。    (亀井)

 


戻 る

PAGETOP